遠藤周作の「文章力があがるゲーム」が、記事の質の本質に迫っていて面白い。

このコンテンツは有料note「webライターとメディア運営者の、実践的教科書(安達裕哉著)」より転載しています。

自分たちの卑劣な裏切りに怒りや恨みを持たず、逆に愛をもってそれに応えることは人間のできることではなかった。少なくとも弟子たちは自らの今日までの人生のなかで、そのような人を見たことはない。今日まで人生だけではなく、このユダヤの歴史に出現した王や預言者にもそのような人は一度も出現しなかった。その驚きは弟子たちには烈しかった。そして彼等はイエスが自分たちのそばにまだいるかの如き感じがした。子供にとって失った母がその死後もいつも横にいる気持と同じような心理である。弟子たちのこう言った心理は聖書にはあらわに書かれていないが、我々にはその行間から感じざるをえない。そこまでは東洋の一小説家にもわかるのである。
遠藤周作の書いた実用書
好きと打ち明けたい。デートに誘いたい。病気の人を見舞いたい。身内を亡くした人にお悔やみを伝えたい。
そんな時、どうしたら自分の気持ちを率直に伝えて、相手の心を動かす手紙を書くことができるのか―。
大作家が、多くの例文を挙げて説き明かす「心に届く」手紙の秘訣は、メールを書く時にもきっと役立つ。執筆より半世紀を経て発見され世を瞠目させた幻の原稿、待望の文庫化。
オリジナルな表現を身につけるためのゲーム
これは作家になる前、作家になった今日もぼくが電車や、珈琲店で一人で遊ぶ遊戯です。便利なことにはこの遊びは相手もいらず、道具もいらず、場所や時間はおかまいなく――しかも次第次第に利益が多くなるというゲームである。
皆さん。窓の外をじっとごらんになりながら、中学校の入学試験の時と同じように、□の中に適当な字を入れて頂きたいのです。

(一)普通、誰にも使われている慣用句は使用せず(二)しかもその名詞にピタリとくるような言葉を探してみて下さいというわけです。如何でしょう。一見、中学校の入学試験に似てなかなかむつかしいことが、おわかりになったと思います。
ちょっとまえ、面白い記事をツイッターで拝見した。企業の採用担当が、面接時に見ているポイントを端的に表現したものだ。曰く、「事実と意見を分けて説明できるかは圧倒的に重要で、これができない人はかなり厳しい。」とのこと。
過去に部下だった人のひとりが、ちょうど「事実」と「意見」の切り分けができない人だった。例えば、こんな具合だ。「昨日の営業、途中退席してごめん。お客さん、ウチに依頼するか、決めてくれた?」「大丈夫だと思います。」「大丈夫って……決まったのか、決まってないのかが、知りたいんだけど。」「あ、まだ決まってないです。」「そうか、決まるかなと思ってたけど……。お客さん、何か懸念事項について言ってた?」「金額について不満そうでした。」「もう一度聞くけど、不満だと「言った」の?」「いえ、たしか……言ってないかと。」「じゃ、なんで不満だと言えるの。」「えーと…」「もう一度聞くけど、なんて「言ってた」?」「ええー……確か、金額については交渉の余地がありますか、と言ってました。」「交渉ね……、なんて回答したの?」「私の一存で決められませんので、持ち帰りますと。」「そしたらお客さんはなんて言った?」「納得してくれたみたいでした。」「だ、か、ら、お客さんはなんて言ってたの?」「あ、すみません。えーと……確か、わかりました、と言ってました。それと、今思い出したんですけど、見積もりを指定の様式にして欲しいとも言ってました。」彼から話を聞くと、状況を把握するのに通常の3倍の時間がかかる。何度かこのようなことが続き、私は彼に訓練を施して、きちんと「意見」と「事実」を区別できるように話せるまで、現場を任せてはいけない、と感じた。
「事実じじつ」とは、誰だれでも経験けいけんできる(見みたり、聞きいたり、触さわったり、知しったりできる)物事ものごとのことである。事実じじつは、(科学的かがくてきな・厳密げんみつな)調査ちょうさや実験じっけんによって確認かくにんできる。そのため、事実じじつを記述きじゅつした文ぶんは、正ただしい(本当ほんとう)か間違まちがい(ウソ)かのどちらかである。「この大根だいこんは50円えんです。」は事実じじつを記述きじゅつした文ぶんである。大根だいこんが50円えんだというのは、誰だれでも経験けいけんできることだからである。
通常、報告の内容には「事実」と「意見(もしくは推測)」の2つが含まれています。この「事実」と「意見」がゴチャゴチャになってしまうと、何を報告したいのかがわかり難くなり、また、「事実」か「意見」のどちらかしかなければ、相手は不十分と感じてしまいます。相手に報告する際には、この2つを明確に分け、まずは過去に起きた「事実」を客観的かつ冷静に伝えます。そして上司に「事実」を理解してもらった上で、これからの未来の「意見(もしくは推測)」を提示する必要があります。
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(2026/9/24更新)
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